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漢方医療でお腹を診るのはなぜか

漢方医療で医師が診察する方法は、一見西洋医学と変わらないように見えるかもしれません。
まず患者から症状を聞き、脈をチェックしたり舌を診察し、それからお腹を診ます。
ところがこの「お腹を診る行為」をよく観察してみると、西洋医学の診察方法とちょっと違う点に気付きます。
お腹を触る「腹診」は、お腹の病気であれば当然です。
ですが、漢方医は、お腹の病気に限らず、頭や肩、脚の病気であってもお腹を診察するのです。
その理由として、漢方医の腹診は漢方薬を処方するための条件を探り出す必要があるからです。
従って、西洋医学のように病気の部位だけを見るのではなく「体全体」、「証」というその人の体質を診察によって判断します。
具体的には、寝た姿勢で膝を伸ばした状態で「腹力」を確認します。
漢方医療では、この膝を伸ばした体勢で健康な体ならばリラックスした状態である、という前提があります。
この状態で腹筋にまだ緊張があるという場合は、内蔵その他に原因があると判断するのです。
腹力については体質として5段階評価をし、それにより処方する漢方薬も変わってきます。
腹力を診察することが副作用の予防にも繋がっているのです。

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